Rich nature and history

豊かな自然と歴史を誇る伊豆高原は、火山からの贈りもの。
自然教材豊富な伊豆高原です。

伊東市南部の富戸、池、八幡野、赤沢地区からなる伊豆高原は、人気のリゾート地として発展しながらも、国立公園内に位置することで豊かな自然が守られてきました。
その代表的名所が『大室山』『城ヶ崎海岸』 『一碧湖』 などです。

大室山は、溶岩台地の上にできたプリンのような形の山で海抜581メートルの全山をススキに覆われています。頂上には深さ70メートル程の噴火口があり、一碧湖や伊豆七島、天城山、富士山などの雄大な景色が眺望出来ます。

城ヶ崎海岸は富戸から八幡野にかけて続く断崖絶壁の海岸を言い、遥か洋上には伊豆大島をはじめ、伊豆七島が望め、その壮大な景観は国立公園の名にふさわしく、海岸に沿って、ピクニカルコースや自然研究路が整備されており、訪れる人が絶えません。

一碧湖は周囲約4キロメートルの火山湖で、日本百景の一つに数えられています。
穏やかな湖面には、天城連山や富士の陰をも映し、その美しさから『伊豆の瞳』 と呼ばれています。

《万人に愛されてきた風光明媚な伊豆高原ですが、その成り立ちは?》

伊豆高原は、大室山が約4,000年前に噴火し、流れ出た溶岩によって誕生しました。

その大室山を上から見てみると・・・噴火口があります。
約4,000年前に1回だけ噴火しただけですが、立派な火山です。
(スコリア丘 単性火山という噴火形式の典型例として国から天然記念物に指定されました。)

山頂へは、登山リフトで簡単に上がることができ、噴火口をめぐるお鉢めぐりは人気のコースになっています。

麓にあるさくらの里の園内では、噴火の軌跡であるスコリアラフト溶岩トンネルを見ることができます。

 

それにしても、たった1回の噴火でこの広大な伊豆高原の地形をつくったエネルギーは大変なものです。

●城ヶ崎海岸に行くと、大室山から流れた溶岩がそのまま見える!

これは有名な城ヶ崎海岸の吊り橋ですが、切り立った溶岩台地の絶壁に渡された橋です。

ここまで、大室山の溶岩が流れこんできました。

海岸に行くと、溶岩が流れた様子がよく分かります。

 

成分の違いなのか固まり方も様々です。

 

総延長15kmの雄大な溶岩台地海岸。海崖は絶壁が連なり、溶岩と柱状節理と海の碧さのコントラストが壮観です。
大自然の営みを観察するのにはてうってつけの場所といえます。

伊豆の瞳と形容される一碧湖も火口の跡

およそ10万年前の爆発的噴火によってできた火口に水がたまって出来た湖に、大室山の溶岩が流れ込んで出来たのが十二連島です。

火山がつくった伊豆高原は、このように大地の営みを間近に観察できる自然教材(ジオサイト)が豊富に揃った貴重な場所です。

《溶岩が流れ込んだ海には南の魚がたくさん集まっている!》 

溶岩は海のなかまで流れ込み、海の様相を一変させました。

現在は、その地形が絶好の魚の棲家となり、沖には南からの黒潮の分岐流が流れ込むことで、
暖かい海域にいる魚たちがたくさんいる豊かな海になっています。
そしてまた、その魚たちを海岸沿いにある豊かな照葉樹林からたっぷり補給される栄養分が育んでいます。

この海域が、レジャーダイビングのメッカとなり、ダイビングスポットとして有名なのはこうした理由があるのです。

《大室山は、何故全山が草に覆われている?》

 

 それは、毎年2月に山焼きをおこなっているからです。

昔から地元農家が使うカヤ(ススキ)を育てるために、何百年もかけて行ってきました。
現在も毎年2月の第2日曜日に、地元総出で毎年欠かさず行っています。
里山の象徴とも言えるのが、全山草山の大室山の姿です。

この大室山を大事に守ってきたのが、麓にある池地区のムラの人たちです。
「池」という名の通り、昔は大室山の噴火によってせき止められた湖だったそうですが、たくさんの苦労を積み重ね、水を抜いて現在のような水田になりました。

下の写真は、現在も利用されている用水路です。

大室山の姿から、大昔から続く人々の営みの歴史を知ることができます。